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西大寺

東に東大寺、西に西大寺あり。ユニーク行事「大茶盛」が話題。
写真提供:西大寺

【西大寺(さいだいじ)】

 

天平宝字八年(764年)、称徳天皇が鎮護国家の祈りを込めて、金銅四天王像の造立を発願されたことに始まります。造営は宝亀末年(780年)頃まで行われ、創建当初は約48万㎡にもおよぶ広大な境域で、東の東大寺に対して西の大寺と呼ぶにふさわしい規模を誇りました。

 

平安時代には度重なる災害によって荒廃しますが、鎌倉時代の半ば、文暦二年(1235年)には名僧“興正菩薩叡尊(こうしょうぼさつえいそん)”が寺に入って復興に力を尽くしました。叡尊によって西大寺は真言律宗の根本道場として繁栄し、その後、室町時代の兵火によって多くの堂塔を失うことになりましたが、現在でも真言律宗の総本山として多くの人々の信仰を集めています。

 

代表的な行事としては、年に4回行われる茶儀「大茶盛式」が有名です。延応元年(1239年)、叡尊が八幡神に献茶されたものを参拝者にも振る舞ったことが始まりとされ、巨大な茶碗を使って回し飲みするという独特なこの茶会は、毎回多くの参拝者で賑わいます。

 

<主な年中行事>

 ◎元旦~1月5日 新年祈願会

◎節分 星祭祈願会

◎1月15日・4月第2日曜と前日の土曜・10月第2日曜 大茶盛式

◎10月3日・4日・5日 光明真言会

 

宗派:真言律宗
国宝:興正菩薩叡尊坐像
重要文化財:本堂/釈迦如来立像/愛染明王坐像/十一面観音立像/四天王立像及邪鬼 他