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長谷寺

牡丹、石楠花、紫陽花、紅葉が四季を彩る、花の観音霊場。
写真提供:長谷寺

【長谷寺(はせでら)】

 

朱鳥元年(686年)、天武天皇の病気平癒のために道明上人が「銅板法華説相図(国宝)」を安置したのが長谷寺の始まりです。その後、聖武天皇の勅願で徳道上人により十一面観音菩薩像が祀られたことから、観音信仰の霊場として全国に知られることとなりました。真言宗豊山派の総本山として、また西国三十三所第八番札所として、多くの人々の信仰を集めています。

 

ご本尊の「十一面観音菩薩立像」は、右手に錫杖を持ち、平らな石の上に立つ独特のお姿から“長谷寺式”とも呼ばれ、全国に広がる長谷観音の根本像です。御身の丈はおよそ10メートルを誇り、木造の仏像としては国内最大級です。本堂は入母屋造の正堂と礼堂からなり、前面には舞台が付く大建造物です。慶安三年(1650年)に将軍徳川家光公の寄進によって建立され、平成16年には国宝に指定されています。

 

年中行事としては、毎年2月14日に無病息災、厄除け開運を祈願して行われる「だだおし法要」が有名で、大松明を持った赤・青・緑の三匹の鬼がのたうち回る様は、迫力満点です。また、春には約7千株のボタンの花が咲き、4月中旬から5月上旬ごろまで「長谷寺のぼたん」が開催されるなど、四季を通じて「花の御寺」としても良く知られています。

 

◎2月14日 だだおし法要
◎4月中旬~5月上旬 長谷寺のぼたん
◎10月中旬~12月上旬 長谷寺のもみじ
◎12月31日~1月1日 観音万燈会

 

宗派:真言宗豊山派
国宝:本堂/銅板法華説相図/法華経
重要文化財:十一面観音菩薩立像(ご本尊)/雨宝童子立像/地蔵菩薩立像/難陀龍王立像/銅造十一面観音菩薩立像/宋版一切経