• 観光

◎奈良の絶景お花見スポット その4

なぜか似合う桜と川。川に沿って延びる桜の風景は、奈良県だけでなく全国で見られる定番の花見スポットと言えるでしょう。そんな川とセットになった桜風景に、奈良ならではの古墳や古刹、仏教伝来之地の桜たち。ゆっくりと静かに、自分のペースで楽しみたい桜のシーンを集めた、奈良県桜お花見スポットまとめ第4弾です。

【宇太水分神社前 芳野川の桜並木(宇陀市)】

 

宇陀市から東吉野村、高見山のトンネルを通って三重県松阪市へと延びる国道166号。道の駅宇陀路大宇陀から東へ4㎞弱、国道が約400mだけ、芳野川に沿って走る区間があります。
その堤防に桜並木が続いています。桜は約100本。開花期間中の夜間、ライトアップされることもあり、朝昼晩、三様の桜景色を楽しむことができます。

〒633-2226 奈良県宇陀市菟田野古市場543

 

 

【西乗鞍古墳の桜(天理市)】

 

西乗鞍古墳は杣之内古墳群にある前方後円墳で、5世紀末頃の築造だと考えられています。大王墓に次ぐ規模があり、ヤマト王権を支えた有力豪族の墳墓である可能性が指摘されています。2018年に国史跡に指定されています。
この古墳の特徴として、墳丘を周回する基壇状の平坦地があります。これは周濠と外堤が埋没したことによって形成されたと考えられています。現在はそうした平坦地の一部や古墳の西側に隣接して走る県道51号沿いに桜の木々が植えられており、壮観な桜景色を観賞できる古墳として親しまれています。

〒632-0032 奈良県天理市杣之内町

 

 

【粟原川 両岸の桜並木(桜井市)】

 

近鉄&JR桜井駅から北へ徒歩約3分で、粟原(おおばら)川に出ます。そこから川の流れに沿って約300mの区間、川の両岸に桜並木があります。満開を迎えると、みっちりと桜の花で視界が埋まり、まさに春盛り。桜並木の規模は大きくありませんが、快哉を叫びたくなるような佳景が楽しめます。
粟原川をここから遡上すること、約5.5㎞。田園風景のなか、段々になった地形に山桜が咲き誇る「粟原寺跡」も穴場の花見スポットです。

〒633-0063 奈良県桜井市川合

 

 

【金屋河川敷公園(桜井市)】

 

奈良市を流れる佐保川と合流して、奈良を代表する大和川に名を変える桜井市の初瀬川。JR桜井線の線路が川と交わるポイントからやや上流に金屋河川敷公園があります。付近は、かつて「海柘榴市(つばいち)」を呼ばれた一帯で、古代、中国大陸からの船舶が日本海‐瀬戸内海を経て、大阪から大和川を遡って到着する船着場があった場所だとされています。6世紀半ば頃には釈迦仏の像や仏教の経典もここに“上陸”。日本における「仏教伝来之地」といわれています。
これを顕彰する「仏教伝来之地碑」が立つ川の右岸に桜並木があります。建物があまりなく広い空、急がず滞らず清らかに流れる川と、旺盛な桜。しばらく放心していたくなるスポットです。

〒633-0002 奈良県桜井市金屋172

 

 

【法華寺 紅一重枝垂れ桜(奈良市)】

 

聖武天皇の后である光明皇后の発願によって創建された、総国分尼寺「法華寺」。光明皇后の姿だとされる十一面観音菩薩立像(国宝)がご本尊です。本堂、鐘楼、池に浮かぶようにして建てられた護摩堂などの堂宇に加え、名勝庭園や華楽園の四季の花々も多くの人を魅了しています。
法華寺の正門にあたる南門(重要文化財)の境内西側、国宝の仏像や仏画などを収蔵する慈光殿の前に「紅一重枝垂れ桜」があります。例年3月中旬頃から咲き始めます。この桜の品種は、その名の通り、濃い紅色と小輪の一重が特徴です。平安時代からあったという記録があり、全国各地で栽培されているようです。
枝垂れた枝越しに見る本堂や南門は、春の到来を強く意識できる風流な景色です。

〒630-8001 奈良県奈良市法華寺町882

 

 

【秋篠川(奈良市)】

 

秋篠川は、佐保川の支流です。近鉄大和西大寺駅と世界遺産平城宮跡の間を南へ流れ、世界遺産唐招提寺、世界遺産薬師寺を過ぎて、佐保川に注ぎます。
近鉄奈良線の線路南側からサイクリング道を兼ねた歩道が設けられていて、散歩を楽しむ人も少なくありません。唐招提寺や薬師寺へ徒歩で向かおうという人には、おすすめのルートです。
この歩道沿いの所々に桜の短い並木や一本立ちが見られます。ゆったりと歩く解放感(ただし、サイクリング中の自転車にはご注意を)、西ノ京エリアの長閑な景色、そして桜の花越しに垣間見える薬師寺の東塔・西塔。絵に描きとめておきたくなるようなシーンに出会えます。

〒630-8022 奈良県奈良市尼辻南町(秋篠川に架かる斉音寺橋)

「奈良の絶景お花見スポット その5」はこちら
観光情報まとめ

Hashtags