【室生深野の棚田(宇陀市)】
三重県との県境に面する室生深野の集落。名張市方面を見渡せる山腹にあり、気持のいい眺望が広がります。かつては伊勢街道の短絡ルートになっていたそうです。日当たりのいい山腹を利用して、古くから棚田が築かれ、集落の暮らしに溶け込んできました。「にほんの里100選」や「ユネスコ未来遺産」に選ばれている風光明媚な棚田の風景は、「営み・なりわいの景観」として登録されています。
【奇岩の連なる鍋倉渓(山添村)】
神野山にある“岩の川”。黒い岩が約600mに渡って“流れています”。昔、神野山の天狗と伊賀青葉山の天狗がケンカをした際、青葉山の天狗が投げた岩でできた、とか、古代文明人が夜空の天の川を地上に再現した、とか、諸伝説があって、興味が引かれます。岩の下には伏流水が流れていて、耳をすますと水の音が聞こえるポイントもあるとか。「水辺景観」に登録されています。
【市民に親しまれる高田千本桜と高田川(大和高田市)】
高田川畔にずらりと並ぶ桜の木々。市制施行の1948年に市民ボランティアによって植樹されたのが始まりで、「高田千本桜」として親しまれています。例年3月下旬~4月上旬に見ごろを迎え、川の両岸に咲き誇る桜のトンネルはまさに絶景なり。JR高田駅から約700m、近鉄高田市駅から約600mと徒歩圏内。「水辺景観」に登録されています。
【万葉歌人の愛した奈良の町を見下ろす若草山一重目(奈良市)】
- 奈良の代表的風景である若草山。別名三笠山と呼ばれるように、手前から一重目、二重目、三重目と3つの笠を重ねたような山容をしています。なかでも一重目からは古都奈良の眺望がすばらしく、風景からさまざまなインスピレーションをもらえます。万葉歌人たちが多くの歌を詠んだというのも納得です。登録テーマ「記紀・万葉」に登録されています。
【三峰山の霧氷(御杖村)】
奈良、三重にまたがる三峰山は標高1235m。初夏の白ツツジ、秋の紅葉、冬の霧氷など四季折々の移ろいが見られ、登山者に人気のある名山です。厳冬の雪化粧と頭上に広がる青天にキラキラと輝く霧氷の芸術。寒くても、苦労してでも、見に行きたい風景です。「自然の織りなす妙なる景観」として登録されています。
【奥田捨篠池と蓮の花(大和高田市)】
捨篠池は「すてしのいけ」と読み、役行者生誕伝承地の碑があります。水面を埋めるのは、蓮。夏の早朝、鮮やかな花が咲き誇ります。ここの蓮の花は、吉野の古刹・金峯山寺で室町時代から続く「蓮華会」(蛙飛び)に欠かせない花。毎年7月7日、捨篠池で行われる「蓮取り行事」の蓮の花が、遠く金峯山寺へ運ばれるのです。大切に守りたい「水辺景観」です。
【井戸橋から望む紅葉(川上村)】
吉野川の源流がある川上村。清流、美林に恵まれ、秋の紅葉は格別です。登録されている井戸橋からの紅葉は、国道169号沿いで、アクセスも便利。秋のドライブコースに入れておきたい絶景スポットです。「水辺景観」として登録されている景観資産のひとつです。
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