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奈良ぶらぶらハイキング「“最強の山城”と称される高取城跡へ登ろう」

桜、緑風、紅葉、雪景色…春夏秋冬美しい“最強の山城・高取城”へ

高取城は元弘2年(1332年)、南朝方の越智氏が標高584mの高取山山頂一帯に築城した山城。その後、郡山城主の豊臣秀長(秀吉の弟)の命で本多氏が天正13年(1583年)に入城し、石塁や大小の天守閣、櫓・楼などが配置され、堅固にして美観を備えた城郭として整備されました。江戸時代の寛永17年(1640年)には植村氏が入城。版籍奉還後、明治6年(1873年)に廃城となりました。残念ながら現在は、楼閣などは残っていませんが、石塁などはそのまま存在し、本丸・二ノ丸の石垣は特に見ごたえがあります。
ふもとの城下町エリア(土佐街道)にある観光駐車場から歩いて往復約3時間(現地滞在時間含まず)。高取城の遺構はもちろん、城内(特に国見櫓)からの眺望や桜・紅葉など四季の風景にも感動する軽登山コースを紹介します。

 

[高取城跡巡りのポイント]
・靴や雨具、飲み物など備えは十分に。
・城内に水洗トイレはありません。
・高取城は規模の大きな山城です。猿石・二ノ門~本丸は往復1時間ほどの余裕を持って。

(写真提供:高取町)

スタート

近鉄壷阪山駅(高取城まで徒歩約2時間)
※自動車の場合、観光駐車場(無料)利用が便利(高取城まで徒歩約90分)

1 猿石・二ノ門

城下町・土佐街道から黒門跡・七曲りなどを経て、たどり着く城内の入り口にあるのが、猿石と二ノ門です。「猿石」は飛鳥時代作と推定され、飛鳥方面へ下る道の分岐点に置かれています。ユーモラスな姿が印象的で、郭内と城内の境界を示したものという説があります。そして、いよいよ城内へという位置にある「二ノ門」の近くには、山城には珍しい水堀があります。

2 国見櫓

「国見」の名称通り、大和平野方面の眺望がすばらしいスポット。二上山の向こうの大阪方面、葛城・金剛山系も見渡せます。「矢場門」の手前を右折した先にあり、国見櫓の先は行き止まり。つまり、取って返すコースになりますが、その労に報いるだけの絶景が待っています。

[矢場門 右折で国見櫓へ]

3 大手門

本丸へ至るすべてのルート(城下町から、吉野口から、壷阪口から)で大手門を通ります。敵の攻撃に備えて、竹櫓が設けられていたといわれています。

4 二ノ丸

東西約65メートル、南北約60メートルを誇った建物。「二ノ丸御殿」には玄関、書院、大広間、湯殿、軍議処などがあり、本丸と並ぶ重要な建物だったと推察されます。残されている石垣から往時の二ノ丸を想像してみてください。

[秋 二ノ丸 石垣]

5 本丸跡・本丸天守跡

「本丸跡」は国の指定史跡です。東西約75メートル、南北約60メートルもあったとされ、石垣の高さも約8メートルあります。白漆喰の外観だったとされる天守(16メートル×14メートル)に加え、3重3階の小天守や複数の櫓があったとみられています。
周囲を1周巡ることができ、春の桜、秋の紅葉と石垣が成す風景は、中世のロマン、映画の世界を思わせてくれます。

[本丸 石垣 紅葉]

(帰路)本丸・二ノ丸 → 二ノ門・猿石 → 城下町エリア(土佐街道) ※大手門下の壷阪口門から壷阪寺(徒歩約1時間)→(バスで)近鉄壷阪山駅のルートもあります。

ゴールお疲れ様でした!

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