平城遷都1300年記念事業のひとつとして、2010年12月に第1回大会の号砲が鳴った「奈良マラソン」。インターネットによるエントリー開始直後に定員が埋まってしまうほどの人気ぶり。ランナーはもちろん、沿道の応援も42.195㎞途切れずに続き、盛り上がります。底冷えする奈良の冬。大会の日ばかりは、アツいんです。
奈良の師走を飾るスポーツイベントとして成長した奈良マラソン。走る人、「来年チャレンジするねん」の人、応援好きな人、「よう走りはるわ」と感服しきりの人、みなさんに奈良マラソンを楽しんでほしいとの思いを込めて、古都奈良の世界文化遺産エリアや山の辺の道をめぐるコースを試走体験してみました。
①鴻ノ池陸上競技場横の県道をスタート。近鉄奈良駅に向かう緩やかな下り坂をランナーが埋め尽くします。
②4㎞すぎ、朱雀門が視界の右に飛び込んできます。天平衣装を着た応援団がこのあたりに出現します。5㎞で折り返し。ランナーのみなさんは沿道の声援に手を振って応える余裕がまだまだたっぷり。
③8~10㎞は奈良公園エリアを走ります。たくさんの応援が飛び交い、ちょっとの坂道も気になりません。鹿さんたちも「うわ、たくさん走ってはる!がんばれ~」と見送ってくれます。
④12~16㎞の天理街道は快走路。テンポに乗りやすい区間ですが、このあと始まるアップダウンに備えて、“マイペース以上”のペースにならないよう注意です。有名ロック歌手のものまねなど、ユニークな応援も楽しみです。
⑤16~22㎞は最初の正念場。このあたりから、だらだらとした上り坂と一気に下る坂があり、脚にきます。折り返してからもこの区間のアップダウンを走るので、「奈良マラソンは後半の坂がきつい」という印象を持つランナーが多いのは、このためです。
⑥天理教本部前の折り返し地点では温かいぜんざいの振る舞いや吹奏楽の応援演奏が後半戦へのエネルギーを注入してくれます。
⑦後半戦。28~30㎞はさっき一気に下った坂を逆走。つまり、胸突き八丁の上り坂です。ここを踏ん張れば、山の辺の道へ。残り10㎞地点が近づき、カウントダウンが始まります。
⑧さあ、奈良公園に帰ってきました。東大寺前の交差点を左折したら、こん身のラストスパートをかけるランナーが目立ちます。沿道の観客も二重三重になって声援を送ってくれます。
⑨スタート直後、緩やかに下った坂道も、復路の今は「心臓破り」とも思える上り坂に。たまらず歩き出すランナーもいます。上り切ったらいよいよフィナーレです。陸上競技場の爽やかなブルートラックが「よくやった。完走おめでとう」と迎えてくれます。
大会にあわせて、鴻ノ池運動公園中央広場では「奈良マラソンEXPO」を開催。奈良のグルメや特産品のブースが出たり、タレント出演の各種イベントが行われたり。完走した人も、応援に声をからした人も、ぶらりと立ち寄った人も、奈良マラソンを楽しめます。
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