【1月1日「元日」】
- 新年が開幕する晴れ晴れしい日。国民の祝日になったのは戦後。今や一年で最も“お祝いムード”が漂い、何かと気分が高揚する日だろうと言えます。この日は、大晦日から日付が変わる0:00を起きて迎え、そのまま一睡もせず初詣に出かけたり、親族へあいさつ回りをしたり、一年の計を立てたり、多くの人が程度の差こそあれ、正月気分に浮かれて過ごす日です。
2021年は新型コロナウイルス警戒態勢で迎える“異例”の新年。これまで通りの初詣や初売りの賑わいは見られないかもしれません。
奈良で初詣参拝者が多い「橿原神宮」「春日大社」はこちら
【1月3日「ひとみの日」】
瞳をいつまでも美しく保ってもらおうと、1(ひと)3(み)の語呂合わせから制定された日です。パソコンやスマホなど目を酷使しがちな現代。そうしたデジタル画面から発するブルーライトは網膜まで届く可視光線で、刺激が強く、目の疲れや視力低下、さらには睡眠障害などを引き起こしかねないと言われています。デジタル画面から離れられない現代人のみなさん、睡眠時以外にも、目を休める時間を積極的に持ちましょう。
それでも、目の疲労や眼病が気になったら、奈良には眼病封じ観音として親しまれている十一面千手観世音菩薩を本尊とする壷阪寺(高取町)がありますよ。
なお、目の愛護月間は10月、目の愛護デーは10月10日です。
【1月4日「石の日」】
1(い)と4(し)の語呂合わせから。人類は木製の道具よりも先に石製の道具(石器など)を発展させました。古代の信仰も山や岩石(特に巨岩・巨石)を神聖視したケースが少なくありません。実際に石は神様が寄り付きやすい場所として尊ばれ、この1月4日に石でできた地蔵や狛犬、特別に祀られている石などに触れると願いが通じるかもしれない、とか。
奈良にも古来、人々を引き付けてきた特別な石が各所にあり、今なお諸説唱えられ、謎が解明されていないものがいくつもあります。気軽に見にいける石、観光スポットにもなっている石、文化財として大切にされている石を探してみるのも、奈良巡りの楽しみです。
【1月5日「いちごの日」】
説明するまでもなく、語呂合わせで定まった、いちごの日。いちごは赤くて(最近では白いものもあります)、甘酸っぱくて、年齢を問わず、人気があります。農林水産省の区分では、果物ではなく、野菜に含まれます(木本性が果物、草本性が野菜と分類しているため)。
奈良生まれのいちご品種には、アスカルビー、古都華、珠姫があり、県の農業を牽引しているリーディング品目に指定されています。しかし、生産量では全国10傑外。奈良県のいちごを応援するためにも、みんなで(奈良県産の)いちごを食べましょう!
【1月6日「色の日」】
1(い)6(ろ)の語呂合わせから。
奈良ゆかりの古代の色として有名なものに、極彩色の壁画が見つかった『高松塚古墳』と、推古天皇11年(604年)制定の『冠位十二階』があります。
高松塚古墳は明日香村にある古墳で、7世紀末~8世紀初の築造とされます。1972年に石室から極彩色の壁画が見つかり、大騒ぎになりました。厳重に保存されてきましたが、やはり石室内のカビや壁画の退色・変色といった劣化が目立ち始め、保存修理が行われました(2020年3月完了)。
冠位十二階は、朝廷に仕える人材を12の等級に分け、位を示す色が着いた冠を授けるというもの。どの冠位に何色が使われたのか、『日本書紀』等にも記述がありませんが、徳は紫、仁は青、礼は赤、信は黄、義は白、智は黒で、それぞれ濃淡をつけたのではとみられています。かつては聖徳太子(厩戸皇子)の業績だとされましたが、現在は蘇我馬子の影響も大きかったとする学説が多数派です。
色は気分や感情など人の内面にも影響を及ぼします。皆さんはどんな色が好きですか?
【1月8日「勝負事の日」】
イチ(1)かバチ(8)か。この博打用語からこの日が勝負事の日になりました。「一か八か」には勝つか負けるか、運を天に任せるという意味が含まれますが、受験生にとっては本格的な勝負(入学試験)のシーズン。運を天に、ではなく、実力で合格(勝利)をつかんでほしいです。
奈良県にも勝負事で頼りたくなる寺社がいくつもあります。中でも信貴山朝護孫子寺は、戦勝祈願した聖徳太子に必勝の秘法を授けた毘沙門天王をご本尊とする名刹です。聖徳太子の前に毘沙門天王が出現したのが、寅年・寅の日・寅の刻(時間)であったことから、朝護孫子寺では弱肉強食の頂点に君臨するトラがシンボルになっています。
また、天理市の大和(おおやまと)神社には「最強守」という、いかにも強そうな、頼りがいのあるお守りがあるそうです。