【10月19日「第1回正倉院展開催」】
正倉院の宝物は通常非公開。明治時代に開催された奈良博覧会において、東大寺大仏殿回廊で一部が一般公開されるなど、明治~昭和の戦前にかけて、特別に拝観する機会がありました。戦後まもない1946年、奈良国立博物館で「正倉院御物特別拝観」として“正倉院展”が開催されました。
正倉院展で公開される宝物は毎回異なり、毎年拝観する人も少なくありません。約2週間の開催期間中、多い年でのべ20万人におよぶ観覧者が訪れるなど、古都奈良の10月に観光客を呼び込む有力なコンテンツとなっています。
【10月22日「平安京に遷都」】
8世紀の日本では遷都が繰り返されました。元明天皇が藤原京から平城京へ遷都したのが710年。奈良時代の幕開けです。その後、聖武天皇が740年に山背恭仁京へ、744年に紫香楽宮へ、744年に難波宮へと転々と遷都。745年に平城京に戻されました。しかし、784年、桓武天皇が平城京より地理的利点の多い長岡京へ遷都することを決定。奈良から都が去っていきました。794年には都は平安京へと移り、鎌倉幕府が成立するまでの約390年間で、王朝国家体制から摂関政治、やがて武家政権へとつながっていきました。
【10月26日「天理教開教」】
1838年の陰暦10月26日、大和国山辺郡出生の中山みきに「天輪王命」が憑依し、天理教が開教。天理教では「立教の元一日」と称されています。天理市内に多くの関連施設があり、天理市はさながら「宗教都市」。現在の日本において市名に宗教名が付く唯一の例となっています。
※写真は天理教教庁前のイチョウ並木
【10月27日「空海に『弘法大師』の諡号」】
真言宗の開祖である平安時代の僧・空海。各地で修行をし、長期留学僧として唐に渡って密教を学び、嵯峨天皇からは東寺を下賜されて真言密教の根本道場とするなど、仏教、政界、後世に与えた影響は計り知れません。親しみを込めて「こうぼうさん」と呼ばれることがありますが、「弘法大師」とは、空海の逝去から86年後の921年に醍醐天皇から贈られた諡号(しごう)です。
観光まとめ「東大寺で出家した空海(弘法大師)ゆかりの寺社めぐり」はコチラ
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